学生アルバイトに関係する「壁」の一覧

学生アルバイトには、自分への課税と「親の税負担」の両方に影響する複数の壁があります。

年収の壁何が変わるか誰への影響
110万円住民税が発生(翌年6月〜)自分
123万円所得税が発生。親の扶養控除が外れる自分・親
130万円親の健康保険の扶養から外れる可能性自分・親
2025年からの変更点
以前は「103万円の壁」が基準でしたが、2025年の税制改正で所得税と親の扶養控除のラインが123万円に引き上げられました。住民税のラインも100万円から110万円に変わっています。

自分に所得税がかかる壁:123万円

給与所得控除(65万円)と基礎控除(58万円)を合計すると123万円になります。年収がこの金額以下であれば、課税される所得がゼロになり所得税はかかりません。

123万円を超えると、超えた分に対して所得税(5%〜)がかかり始めます。ただし金額は小さく、たとえば年収130万円の場合の所得税は数千円程度です。

住民税がかかる壁:110万円

住民税は所得税と計算方法が異なり、基礎控除が43万円のため、年収110万円を超えると課税対象になります。住民税は翌年の6月から翌々年5月にかけて徴収されるため、今年稼いだ分が来年請求されます。

金額は年収120万円で概算1,000〜2,000円程度とわずかですが、突然請求が来て驚く学生が多いので覚えておきましょう。

親の扶養から外れる壁:123万円と103万円

「扶養」には税金上の扶養と、健康保険上の扶養の2種類があります。

扶養の種類外れる年収ライン親への影響
税金上の扶養(扶養控除)123万円超親の所得税・住民税が増える
健康保険上の扶養130万円超(見込み)自分で国保に加入する必要あり

税金上の扶養(扶養控除)について、学生(19〜22歳)は「特定扶養親族」として扱われ、親が受けられる控除額は所得税63万円・住民税45万円と大きめです。これが外れると親の税負担が大幅に増えます。

親の税負担増の目安
親の年収が600万円程度の場合、特定扶養控除(63万円)が外れると親の所得税・住民税が合計年間約15〜17万円増える計算になります。自分が123万円を少し超えただけで家計全体の損失になることがあります。

社会保険の壁:106万円・130万円

社会保険については、学生には特例があります。「勤労学生」として在学中は、週20時間以上・月8.8万円以上働いていても、学生であることを申告すれば社会保険(106万円の壁)の加入対象から外れます。

ただし健康保険の扶養(130万円の壁)は学生でも適用されます。年収が130万円を超えると親の健康保険の扶養から外れ、自分で国民健康保険に加入する必要があります。国民健康保険料は自治体によりますが年間数万円〜十数万円になることがあります。

学生の特例:勤労学生控除とは

「勤労学生控除」とは、学校に通いながら働いている場合に受けられる所得税の控除(27万円)です。この控除を使うと、所得税がかからないラインが123万円からさらに27万円上がって150万円になります。

勤労学生控除の注意点
勤労学生控除を使っても、親の扶養控除のラインは123万円のまま変わりません。自分の税金は減らせますが、親の扶養控除が外れるタイミングは123万円です。この2つは別の話として理解することが重要です。

勤労学生控除を受けるには、年末調整または確定申告の際に「勤労学生控除」を申告します。学校の種類(大学・専門学校など)によって条件が異なるため、国税庁の情報を確認しましょう。

まとめ:年収別にやるべきこと

年収別の対応まとめ
〜110万円:所得税・住民税ともにかからない。親の扶養も維持。最も安心なライン。

110〜123万円:住民税が少額発生(翌年)。所得税はなし。親の扶養は維持。

123万円超〜130万円:自分に所得税発生。親の扶養控除が外れ、親の税負担が増える。家族と相談を。

130万円超:親の健康保険の扶養も外れる可能性。国民健康保険への加入が必要になることも。

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