扶養を外れた後の選択肢は3つ
年収が130万円を超えるなどして配偶者の健康保険の扶養から外れると、自分で健康保険に加入する必要があります。選択肢は以下の3つです。
| 選択肢 | 条件 |
|---|---|
| ①勤務先の社会保険に加入 | 週20時間以上・月8.8万円以上など加入要件を満たす場合(現行) |
| ②国民健康保険+国民年金に加入 | 社会保険に入れない場合・自営業など |
| ③任意継続(前の職場の保険) | 退職後2年間のみ・前職で社会保険に加入していた場合 |
パートで一定以上働く場合は①、週20時間未満や小規模勤務先の場合は②になるケースが多いです。
国民健康保険の保険料
国民健康保険(国保)の保険料は前年の所得をもとに市区町村が計算します。自治体によって金額が異なりますが、概算の目安は以下の通りです。
| 年収 | 国保保険料の目安(単身・東京23区の場合) |
|---|---|
| 130万円 | 約7〜9万円/年 |
| 150万円 | 約9〜12万円/年 |
| 180万円 | 約13〜16万円/年 |
| 200万円 | 約16〜20万円/年 |
国保は全額自己負担
社会保険は勤務先が保険料の半分を負担しますが、国保は全額自己負担です。また国保には厚生年金がないため、国民年金(月約16,980円・2025年度)も別途払う必要があります。合計すると年間30〜40万円の負担になることもあります。
社会保険(厚生年金・健康保険)の保険料
勤務先の社会保険に加入する場合、健康保険料と厚生年金保険料が給与から天引きされます。本人負担はおおむね年収の約14〜15%ですが、勤務先が同額を折半負担するため実際のコストは半分です。
| 年収 | 社会保険料(本人負担分の概算) |
|---|---|
| 130万円 | 約18万円/年 |
| 150万円 | 約21万円/年 |
| 180万円 | 約25万円/年 |
| 200万円 | 約28万円/年 |
年収別 保険料比較
同じ年収で国保+国民年金と、社会保険を比較すると以下のようになります。
| 年収 | 国保+国民年金 | 社会保険(本人負担) |
|---|---|---|
| 130万円 | 約28〜31万円/年 | 約18万円/年 |
| 150万円 | 約31〜35万円/年 | 約21万円/年 |
| 180万円 | 約36〜41万円/年 | 約25万円/年 |
社会保険加入の方が保険料は安い
同じ年収であれば、勤務先の社会保険に加入する方が国保+国民年金より保険料が年間10〜15万円安くなることが多いです。社会保険への加入を避けて国保に入るのは、保険料の観点からは不利になるケースが多いです。
保障内容の違い
保険料だけでなく、受けられる保障も大きく異なります。
| 保障内容 | 社会保険 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 医療費の自己負担 | 3割(同じ) | 3割(同じ) |
| 傷病手当金(病気で休んだとき) | ✅ あり(給与の2/3・最大1年半) | ❌ なし |
| 出産手当金 | ✅ あり(給与の2/3) | ❌ なし |
| 老後の年金 | ✅ 基礎年金+厚生年金 | 基礎年金のみ |
社会保険には国保にない「傷病手当金」と「出産手当金」があります。特に病気やケガで長期間休む可能性がある方にとっては、社会保険の方が手厚い保障です。
どちらを選ぶべきか
結論として、加入要件を満たすなら社会保険に入る方が保険料・保障の両面で有利なケースが多いです。「社会保険に入りたくないから106万円に抑える」という選択は、国保の保険料負担と比べると必ずしも得ではありません。
ただし、年収が130〜145万円あたりは「社会保険料が重くなる一方で収入増加分が少ない」難しい帯です。この帯を避けて150万円以上を目指すか、106万円以下に抑えるかが、手取りベースでは合理的な選択になりやすいです。